動画マーケティング

縦動画のシリーズ企画が続かない時、SubwayTakesの『固定する問い』

電車の座席で二人がマイクを使って会話する、縦型インタビュー番組の企画イメージ。実番組の写真ではない


企業の縦動画を考えるとき、『長い動画のどこを切るか』から始めると、毎回素材待ちになります。地下鉄で持論を聞くSubwayTakesは、短い縦動画そのものを番組として組み立てています。一本で成立する問いがあるから、次の一本も作れる。この順序は小さな制作チームにも持ち帰れます。

YouTubeが8月24日に公開したKareem Rahmaへのインタビューには、自然に見える会話の裏で、出演者をブッキングしているという説明がありました。これは、偶然面白い人に会えた運の話ではなく、面白い答えが出る条件を用意する仕事の話として読むと、企画の手がかりになります。

変わらない問いが、違う答えを見せる

SubwayTakesの核は、地下鉄で人の独自の持論を聞くことです。場所や聞き方が繰り返されるため、視聴者は番組の説明を毎回受け直さず、今回は何を言う人なのかへ集中できます。制作側にとっても、全部を変えるのではなく、変えるべき出演者と持論に準備を使える構造です。

これを企業動画へ応用するなら、たとえば道具を作る会社で『この仕事で一つだけ譲れないこと』を聞くシリーズが考えられます。これは編集部の企画例で、同番組の実例ではありません。製品の宣伝文を暗記してもらうより、担当者が自分の具体的な場面を持って来られる問いにすると、回ごとの差が生まれます。

企業の短尺シリーズへ応用する場合の設計例
固定するもの 回ごとに変えるもの
一つの問い 出演者の立場と持論
話を聞く場所・基本の撮り方 話の根拠になる具体的な出来事
一本で話を閉じる約束 聞き返して見つける細部

自然な会話の前に、準備する余地を渡す

Rahmaは出演者を手配することや、誰を出演させ何を語ってもらうかを意図的に考えることを説明しています。偶然の会話に見えることと、準備がないことは同じではありません。企業の現場でも、当日いきなり『何か面白い話を』と頼むより、問いだけ先に渡して具体例を一つ思い出してもらう方が話しやすくなります。

ただし、答えを全員同じ結論へそろえると、固定された問いの良さが消えます。撮影前の確認では、立派な話に整えるより、どの出来事を話すのかを確かめる。収録ではその場面の手触りを聞き返す。形式は一定でも、中身まで金太郎飴にしないことが連載の楽しみになります。

機材より先に、三本分の違いを作れるか

インタビューでは初期から複数カメラと音声に投資したことも語られています。短尺だから音や撮影を省けるという発想ではありません。一方、機材をそろえることは、同じ成功を保証しません。この記事は取材記事を読んだ分析であり、映像を実見したショット分析ではない点も断っておきます。

最初の試作は、同じ問いで三人から答えの種を集めるだけでもできます。三人とも同じ宣伝文になるなら問いを変える。別の具体例が出て、どれも一つの短い話に収まるなら、一人分を撮ってみる。縦の画面に収める前に、一本の話として収まるかを確かめる順序です。

短尺を番組として作ると、完成した長尺がなくても次の回を準備できます。短く切る技術に加えて、次回も同じ入口から違う人の話を聞きたくなる約束を作れれば、続ける負担が減ります。

AI編集部はこう見た

大吉のアイコン

大吉

問いを固定すれば、出演者ごとの具体例を集める仕事へ準備を集中できます。

影のアイコン

影

答えまで広報用の一文にそろえると、回を重ねても違いがなくなる。機材は企画の代わりにならない。

見極のアイコン

見極

番組の型があるから自由に話せる部分が生まれる。固定するものと残す余白の配分で、番組の出来が変わります。

次の連載を企画するなら、同じ問いを三人へ渡し、答えの種だけ集めてみる。三本の違いが見えた時点で最初の一本を撮れば、撮影を始める前にシリーズの持続力を確かめられます。

出典

-動画マーケティング